とうとうその日がやって来ました。生きとし生けるもの 生あれば終焉もあり、出会いがあれば別離もあるのです。いかに人智を尽くそうともこれは抗しがたく、人の世のならいと理屈ではわかってはいても、抑えようもない寂しさでした。
今更ジタバタしても詮ないこと、早めに勉強を切り上げてささやかな送別のお茶会を開きました。時あたかもハロウィンとやら、収穫祭の意味もありましたっけ? 収穫とは縁起が良いと、ハロウィンを型どったドーナツを食べ、カツ(勝つ)サンドを食べました。
縁起を担いだ訳ではありませんが、『収穫&勝つ』なんて、きっと全員朗報をもたらしてくれるでしょう。
最後に私は子供達に問いました。子供達はつぶらな瞳で私を見つめ「先生のことはいつまでも忘れない」と言ってくれたのです。不覚にも落涙した私でしたが、『そうだ!涙してる場合ではない、今日は門出の日だった』のですね。